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3種の要素があるフレイル

フレイルとは、要介護状態に陥る前段階の虚弱状態を指します。
つまり、まだ介護は必要ないが、心身が弱ってきてこのままだといずれ要介護状態に移行すると考えられる状態のことです。
フレイルには、ソーシャルフレイルとコグニティブフレイルに加え、フィジカルフレイルという3種の要素があります。

ソーシャルフレイルは、社会性の虚弱を指し、ひきこもりや社交拒絶などが例として挙げられるでしょう。
つまり、他人と接触する機会が減ることにより、コミュニケーション能力が低下する状態です。

コグニティブフレイルは、心や認知の虚弱のことで、うつ状態や認知症などが症状として現れます。
認知症と言えるほど機能低下していないとしても、刺激が少ない単調な生活の繰り返しの中で、脳の活性化が損なわれて精神機能が衰えることもあり、注意しなければなりません。

フィジカルフレイルは、身体の虚弱であり、サルコペニアやオーラルフレイルといった形で身体に現れるでしょう。
サルコペニアとは、加齢による骨格筋量と骨格筋力の低下のことで、全身の身体機能の低下につながります。
オーラルフレイルとは、滑舌が悪くなったり、食べこぼしが増えたりするなど口腔機能の低下を指します。

これら3つのフレイルの要素は、相互に作用して心身の機能を低下させ、要介護状態に移行する要因となるため、早期の生活改善が欠かせません。
フレイルは、弱った部分を改善することにより、回復する可能性があり、決して不可逆的なものではないのです。